美しき芸術「花火」
ようやく美しき花火大会のシーズンがやってきた。 今年の夏は花火を体感する月間と題して、伊豆半島を拠点に魂の喜びを感じるままに動き出す。 まず始まりは伊東温泉の花火から。 花火とは、あの爆発した音と色鮮やかなに彩る光の花が織りなす芸術である。 夏と言えば、蝉の声や海、流しそうめんにBBQなどを思い浮かべると思うが、なんといっても欠かせないものが「花火」だ。 さて花火とは一体どのようにできて、いつから始まったのか。 歴史と共に深掘りしてみましょう。 まず花火とは、火薬と金属の粉末を混ぜて包んだもので、火花に色をつけるために金属の炎色反応を利用して、混ぜ合わせる金属によって様々な色合いを創り出す。 まさに科学の集合体のようなものだ。 花火の始まりは、「狼煙」という文化から始まる。 元々火薬という文化が無かった頃の戦いは、主に武器同士の陸戦がメインであったが、偶然にも煉丹術師(中国の道士の術の一つで、不老不死の霊薬を作る人のことを指す)が火薬を発明して、火薬が軍事として使われ始めた。 これが1150年頃の南宋時代のことだ。 その後14世紀後半入り、商人により火薬がイスラム諸国に伝わり、武器として使われていた火薬が、イタリアのフィレンツェで現在の「花火」として使われるようになる。 すぐに王侯貴族たちで広がり、結婚式から王の継承式である戴冠式などで打ち上げられるようになり、本格的に花火が広がり始めた。 日本で打ち上げ花火が始まったのは、江戸時代まで遡り、享保18年(西暦1733年)に隅田川で行われた、水神祭をきっかけに始まったとされている。 当時江戸では大飢饉が起きており、多数の死者が出ていたところ、その死者たちの慰霊や悪霊退散のために水神祭が開催され、その際に打ち上げ花火が打ち上げられたのが最初だ。 始まりは灯篭流しとなどと同様に、鎮魂が目的としての意味があり、日本の古き良き魂が形となって台頭してきたのが日本の花火の由来だ。 今となっては夏の風物詩である「花火」であるが、 尺玉と言われる10号直径30㎝の花火が一般的な大きさで、開花直径が約300mの花火だ。 最大で40号直径120㎝の花火があり、開花直径が約750mの超どでかい花火だ。 花火の作られる期間は10号で約1か月半 40号となると10か月-1年かかるという。 打ち上がりから宙に舞うまで約6秒。 花火師たち...