命懸けの登山

 那須岳登山 茶臼岳 朝日岳 三本槍岳


登山とは「死」と隣り合わせだ。


山が高ければ高いほどリスクが高まる。

土砂崩れや遭難、急な天候の変化など

何が起きてもおかしくないのが登山だ。


昔からこの世で特に怖いものを順に並べた言い伝えでは

「地震 雷 火事 親父」

と成語大辞苑などに載っている。


まさにそれをリアルに経験することになった。


早朝から2000m級の茶臼岳を登頂して、次に朝日岳に向かっている途中、雲行きが怪しくなる。


軽く雨が降るくらいだろうと

あまり雨雲に氣にせず、意気揚々とガンガン歩を進めていく。


すると案の定、朝日岳山頂付近にたどり着くと、雨が降り始める。

雲からの距離が近いため、雨の粒がとても大きい。

むしろ雨雲の中にいる状態だ。


山頂付近なので、雨宿りできそうな雨を防ぐ場所はない。

雨を恵みの雨として受け入れていた。


すると突然ゴロゴロと雷が鳴り始めた。

音の感じからすると20-30mくらいのめちゃくちゃ近いところでなっている。


ここで雷に打たれたら天命だと笑って話していたが、

いざ雷を目の前にゴロゴロなっているとさすがに恐怖がある。


そのタイミングでなんと

目の前に稲妻が落ちた。


光り輝く稲妻と共に体中に熱を感じて、右手にはビリっと電撃が走る。


本当にビビった。

ほんの数m先に雷が落ちたのだ。


山の上なので、木の下など逃げるところや遮るところもなく、どうすることもできないから、とにかく山頂付近にいては危険なので、急いで下山を試みる。


下山している間も上空ではゴロゴロと雷が鳴っているため、恐怖は続く。


この恐怖は「死」を連想させ、本当に死ぬ寸前の出来事であった。


とにかく一目散に下山しているが、なぜか心拍数が急激にあがり、血中のアドレナリンが騒いでいるのを感じる。


まだまだ雷雲が抜けないため、落ち着けないが、山頂付近から少し離れたため、少し安心できるスポットにたどり着いた。


一旦落ち着いて自分たちの起きている状況を、一緒に登山している友人とどんな状況か話し合った。

面白いことにお互い、体中の血の氣が騒ぎ、不思議なほど興奮しているという結論にたどり着いたのだ。


まさに「死」と隣り合わせの状況が

「生」を身をもって体感したのだ。


登山というのはいつでも「死」と隣り合わせであること。

だからこそ、生きることに真剣に向き合い、自分の今ある姿を見ることができ、色々な氣付きがあり自分と向き合えるのだ。


僕らはなぜ地球に生まれ、今なぜ生きているのか、生かされているのか。


高次元の魂が制限のある3次元にわざわざやってきて、こうして地球人を経験しているのは一体何のために。

そして何を求めてやってきたのか。


それぞれ違う特性があり、その特性は何を成すために

何を使命としてやってきたのか。


魂の成長、進化をするためにやってきいるのだとしたら、

どうしたら魂が成長して進化するのだろうか。


自分の内側にある「魂の声」を素直に受け取っているのだろうか。


僕らに人間は、酸素が必要で水も必要で食も必要で、自然の中で地球の中で生かされている。

人生はその生かされている理由を探す旅でもある。


自分に持っている特性を知り、内側の声に耳を傾け

魂の喜ぶことを素直に「創造」することで、自分が進みたい方向性や魂のミッションを見つけることができると思う。


創造とはすべての行動である。

全ての行動から織りなす経験が今の自分を形成し、魂の成長へと繋がっている。


そんな自問自答を繰り返し、思考的観念が出てきては向き合い、出てきては向き合い、なぜそんなことを想うのか。

魂のこと、地球のこと、人間のこと、仕事面、人間関係、お金のこと、自分の人生のこと、すべてにおいてひたすら向き合う。


その想いの根源は一体どこからやってきているのか。


自問自答を繰り返すことで、自分という存在がどういう生き物なのか見えてくる。


そこで出てきた見解を自分にとって最適解なのか。

さらに深掘りしていくことで自分の深みへと導かれていく。


そうして9時間で「茶臼岳、朝日岳、三本槍岳」の2000m級の山々を登頂して、自分の深みへとたどり着く。


そんな普段の瞑想とは全く違う、自然と調和して地球を感じ、自分と向き合う素晴らしい時間であった。


登山は電波も届かない自然豊かなところで、全身の筋肉を使うため、僕らの身体中にいるミトコンドリアが活性化する。

細胞たちが活性化することで、普段使わない筋肉や細胞が刺激され、新たなシナプス回路を動かしだす。

そして登れば登るほど体力は減り、追い込まれていく。追い込まれるからこそ、ひたすら自分との向き合いが始まるのだ。


登山とは多動症にとって深い瞑想状態に入りやすいと感じる、二日間でもあった。


「刺激」を求めて、人生の旅路はまだまだ続く。




To be continued

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