渡嘉敷島
渡嘉敷島
渡嘉敷島は、沖縄県本島西側に位置しており、泊港から高速フェリーに乗り約40分で着く。
沖縄県民が日帰りでダイビングやシュノーケリングをする沖縄の離島の中でも比較的アクセスしやすい島である。
大きく分けて二つの集落があり、港のある北側の渡嘉敷地区と南側に位置する阿波連地区がある。
渡嘉敷港から車で15分あれば反対の阿波連地区までたどり着くほど、小さな島だ。
地元の方と話をしたところ、約700人弱の人たちが住んでおり、基本的にみんな知り合いだ。
あとは仲良いか仲良くないかの差があるだけだと。
渡嘉敷島と共に座間味島や阿嘉島などを含めた大小20の島から連なる、慶良間諸島は国立公園に指定されて、昔からの自然が今でも残る亜熱帯諸島で、中でも有名なのが、「ケラマブルー」と呼ばれる、深く青い海だ。
よくリゾート地として挙げられる宮古島の海が、遠浅で薄くて透明感ある海だとすると、ケラマブルーは反対の深くて濃い迫力のある海だ。
ダイビングが有名な島であるため、今回の島旅は久しぶりに海の世界へ。
海の話は後に書くとしてまずは、行きの船。
島巡りの醍醐味の一つである、船旅。
飛行機にはない、冒険の始まりを感じさせてくれるのが船の良いところだ。
波にも負けず広大な海を滑走と進み、近そうで遠い島に向けて進むのだ。
その船の乗客は皆同じ目的地に向かっており、いわば海賊船の仲間であるともいえる。
そのように考えているとなぜか親近感が湧く。
船後方の開けたところにいると、元気で活きの良い中学生が腹筋を始めた。
島に向かう日が日曜日だったこともあり、様々な人が乗っていた。
その中学生たちは部活の服を着ていたので、何かの試合だったのか、合宿だったのか、話かけてみると、その中学生たちは沖縄本島でバドミントンの大会だったので、その帰りの船だと。
大会は8位に終わり、悔しい思いをしたが、本島の人たちはレベルが違ったととも話をしていた。
渡嘉敷島には高校がないため、高校生になると沖縄本島に離島人専用の寮に住み、高校へ通わないといけないのだ。
その子たちは本島に行きたくないみたいで、なぜか問うと、渡嘉敷島のようなコンビニもなく、スーパーは集落ごとに一つずつある商店のみで、外灯もほとんどなく、このような静かな島で育つと、沖縄本島のようなビルやホテルなど建物がたくさんあり、夜中まで明かりがついてるような街があまり好まない。
島で育つと島が自然と共に生きるのが当たり前で、ビルなどの人工的に作られたものとは無縁である。
その子たちの瞳はまっすぐキラキラしており、純粋だ。
この姿が人間本来あるべき姿なのだ、と思わせてくれる中学生たちとの渡嘉敷島へ向かう行きの船であった。
阿波連地区の阿波連ビーチは透明度が高く、純白の砂浜で有名なビーチではあるが、もう一つ有名なのが、「夕陽」である。
ここの夕陽は阿波連ビーチから海に向けて綺麗に落ちていく。
なんとも贅沢なシチュエーションだ。
船便が夕方だったこともあり、泊まる民宿から徒歩1分の阿波連ビーチへ。
「すべては導かれるままに」
この言葉は結構自分の中で大切にしている。
運命は変えられるのかもしれないが、起きるミッション出来事、出会う人たちなど、大方は決まっていると思っている。
なので導かれるままに生きる。
(若干人生の言い訳も含めて笑)
ありがたいことに今日の運命もちゃんと夕陽を見させてくれるのだ。
毎度島や旅先では、ほんと狙ったような快晴だ。
これぞまさしく太陽様のお導きだ。
渡嘉敷島でもちゃんとマジックアワーまで堪能する、幸先の良い島の始まりだ。
島ならではの面白い出会いが、ここにはある。
それは夕食タイムだ。
一緒のタイミングで船に乗り、泊まる民宿が同じだったおばちゃん二人組。
色々話を伺うと、なんと現在74歳。
65歳からダイビングを始めて、今まで潜った回数なんと323回。
もう片方のおばちゃんとなると600回越え。
とてつもないバイタリティーだ。
二人が出会ったのはダイビングショップらしく、そこから世界中色んなところでダイビングをしてきたと。
300回のおばちゃんの方は、仕事を退職して、残りの人生どうするか考えた時に、やりたいことをやろうと決意。
それで一番やりたかったのがダイビングで、ライセンス取得後から毎月のように世界中でダイビングをしてきたとのこと。
仕事をリタイアして人生を過ごしている人と話す機会が割と多いが、みんなそれぞれ自分のやりたいことをやっているが、好きなことをして生きている人はバイタリティー(いわゆる解き放つエネルギー)が凄い。
話をしてて元気をもらえるのだ。
実際自分が74歳になったとき、同じようにダイビングをしているかわからないが、その年齢まで人生を楽しくフルベットして生きようと、思える出会いだ。
島の夜は静かで電磁波も少なくいつも以上に深く寝れる。
起きた瞬間パワー全開だ。

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