多動日記
「文化の日」は打ち合わせも文化を語る日となった。
夕方仕事の打ち合わせして、夜ご飯を食べに行った後
向かうは京都。
3日から一週間の旅が始まる。
まずは京都から。
始めに予約していた、宿が21時までしかチェックインできず、間に合わなかったので、しぶしぶ違うところに宿をとる。
そしたら取った宿のちかくに、京都御苑や二条城が近くにあり、しかも行きたかった平安神宮もチャリ圏内にあった。
朝日と共に起床して、向かうは平安神宮へ。
京都の朝はゆっくりで、町によって朝の過ごし方の違いを感じる。
町自体に落ち着いた雰囲気があることから、そこに住む人たちも落ち着いた雰囲気を醸し出している。
朝早く起きて人間観察や町の観察は、新たな価値観や氣付きを得られると改めて感じる京都の朝だった。
平安神宮は、明治28年に平安遷都1100年を記念して創建された神社で、平安時代にあった平安京の8分の5スケールで再現した京都の中では比較的新しい神社だ。
さらに平安神宮は
「東本殿」には第50代・桓武天皇 (かんむてんのう)
「西本殿」には第121代・孝明天皇 (こうめいてんのう)
平安京を造られた天皇と平安京で過ごされた最後の天皇の二人の天皇を祀っている珍しい神社である。
先日ブログに書かせてもらった、おのごろ島神社の鳥居と合わせて日本三大鳥居の一つが、ここ平安神宮にはある。
当時平安京は、四神の存在を思わせる四神相応の地に築かれた。
北は玄武(げんぶ)、東は蒼龍(そうりゅう)、西は白虎(びゃっこ)、南は朱雀(すざく)に守られていた、と言われている。
そのことから東の手水舎には蒼龍がおり、西の手水舎には白虎がいる。
つまり元々都があった平安京は、四神によって守られていたのだ。
現日本の基盤を作っていただいたと過言でもない平安京の天皇方にご挨拶をして、京都チャリ旅を再開。
少し南下して、京都の風情が残る河原町や三条あたりを散策して、朝の京都を満喫した。
京都の街並みを散策した後は次なる目的地「鳥取砂丘」へ
京都から一気に北上してまだ踏み入れたことのない地、鳥取県。
鳥取といえば鳥取砂丘だ。
(実際に何が有名なのか正直わからないから鳥取砂丘へ笑)
そして面白いことに鳥取砂丘に向かうまでの道のりは快晴で、気持ちの良い秋晴れであった。
しかし鳥取砂丘に到着後、天気は急転。
いつになくドシャ降りの雨が砂丘で待ち構えていた。
だが雨にも負けず、とはこのことだと、自分でも思った。
なぜかというと、ドシャ降りなので砂丘にいる人たちは一目散に屋根のある内陸の方へ向かうが、一人海の方へ向かう男がいる。
私である。
海沿いであることから、極限な向かい風でしかも雨粒がでかい。
どうしても砂丘の頂上付近から海側と内陸側を一望したかったので、雨にも負けず砂丘を登りきった。
しかし登りきったがびっくり。
風を遮るものがないので、さらに雨風が強烈に一人の男へ。
(ちなみに服もかばんも中身も搾れるくらいびしょ濡れ笑)
ほんとに短い時間だったが、鳥取砂丘の洗礼を受け、二度と忘れない記憶に残る初鳥取の出来事であった。
車に戻り、着替えて一息ついた頃
なんと雨は止み、太陽が照らし始めたのだ。
人生の浄化とこれからの人生の導きを受けた、そう感じさせてくれる天気の移り変わりであった。
朝から色々な出来事があり、おなかが空いたので
せっかく鳥取に来たので、海の幸が詰まった海鮮をいただいた。
公設市場へいき、採れたて魚類はぷりぷりで絶品。
特にカニが美味しかった。
エネルギー回復したので、日本最古の書物「古事記」にも記述がある神話「因幡の白兎」とゆかりのある「白兎神社」へ。
「因幡の白兎」の神話というのは、隠岐の島にいた白兎が島を渡りたくて、ワニを騙し、因幡の国まで渡りきるが、それを知ったワニたちが怒り、ウサギの毛を剥いでしまった。
泣いてるウサギのところに八十神がやってきて、助言をしたがその通りにするとさらに傷が広がった。
それを見た大国主命様は「河口の真水身体を洗って、蒲の穂をつけておきなさい」と。
すると体は癒え、毛も元通りに。
その後、八上姫のところに八十神が求婚を求めますが、八上姫は相手にせず、大国主命の姿を見ると、「妻にしてください」と求婚し、二人が結ばれることになった。
とざっくり書きましたが
要するに、
思いやりの心をもっていると、幸せな結末が待っている
善い行いは必ず善い行いとして戻ってくる
ということ。
この「白兎神社」は天皇ともゆかりのある神社で
本殿の基盤を支える土台が、なんと菊の紋章の形をする16花弁の石板になっているのだ。
もし「白兎神社」に行く機会があれば、ぜひ見てほしい。
これはこの地の歴史と因幡の伝説が日本の古き良き文化と関係しているのでは、と思いながらこの地をあとにした。
この日はまだまだ続く。
西の富士山と呼ばれる「大山」へ
大山は形も富士山に似ており、山陰山陽の富士山と言われている。
その手前には大山を守る神社、大神山神社の奥宮がある。
まずはその奥宮におられる大山を守る神様にご挨拶。
大神山神社の「大神山(大神岳)」というのは大山の古い呼称で、日本には太古より自然そのものを御神体として信仰する風習が各地にあった。
鳥取県の大山もまさにそういった神奈備山のひとつとして崇められてきた。
神社の参道は秋の風物詩、紅葉が鮮やかな色を醸し出しており、
黄色に染まった落ち葉や秋ならではの心優しくなる紅葉の風景であった。
心安らぎながら参道を行き、参道横には川が流れている。
川のせせらぎを聞きながら本殿到着した。
本殿の表側には綺麗な木彫りの龍がほられており、
ただなる神社がそこにはあった。
ちょうど夕方手前だったこともあり、
大山に登山に行っていた人たちが下山してくるタイミングで
一緒に神社を散策して参拝した。
大山を登山したおじいちゃんおばあちゃんたちの話によると、
比較的登りやすい傾斜であり、距離もそこまで遠くないとのこと。
いつも感じるのは登山など、日ごろから運動をしているご年配の方方は
ほんとエネルギッシュである。
運動とは「運を動かす」と書く。
読んで字のごとく、運を動かし、人間のもつ60兆個以上の細胞たちが動き、
太陽にあたることで細胞たちに含まれるミトコンドリアたちが光合成をする。
さらに山の中はマイナスイオンたっぷりなので、酸化した身体がみるみる復活だ。
山のエネルギーを最大限に感じる登山は、人の源から元気にする方法の一つだと、体感的に思う。
僕自身は比較的優しい山の場合は、裸足でトレイルランニングするのは、またどこかで紹介することにする。
おばあちゃんたちとお別れ後、この日のメインである「桝水高原」へ。
ここは大山の西側にあり、米子市や松江市を一望でき、天気と運が良ければ隠岐の島まで見ることができる。
西側といえば、夕日が落ちる側である。
そう、標高1700m大山の中腹にある桝水高原からの夕陽だ。
今日は、リフトのお姉さん曰く、年に数回しかない隠岐の島まで見ることができる大快晴とのこと。
いつも有難いことに、今日こそは綺麗に夕陽がみたい、と願う日は必ずと言っていいほど、快晴なのだ。
しかも海抜約1000m付近からの夕陽はほんとに素晴らしい。
同じようで毎日毎日違う顔をしており、夕陽が伝えたいこと感じることがその場その日その時の心情によって、全く異なる。
つまり同じ日がないのだ。
人生と同じで、毎日起きたら朝はやってくるが、同じ朝は二度とこない。
だからこそ一分一秒大切に生き、たった100年近くしか生きられない人生を全力で楽しむのだ。
生きること、人生のことなど色々考えていたら、ぎりぎり車が通れるか通れないかの山の中腹から滑走と車が現れた。
明らかに地元民でこの山を熟知している方だ。
その方はもう既に定年を迎えており、趣味であるカメラを持って夕陽を撮りに来たのだと。
夕陽が終わり、次はマジックアワーをおじいちゃんと堪能しながら、おじいちゃんの人生を伺った。
おじいちゃんは定年する前からカメラに没頭しており、島根県の写真コンクールで入賞したことがあるほどの腕前とのこと。
写真のことになると嬉しいそうに話すおじいちゃんは、今夜は大山山頂付近で星空は撮りにきたのだと。
奥宮で出会った方々や桝水高原で出会った方など、何か趣味や生きがいを持ってiる方は自分の人生を歩んでおり、とてもエネルギッシュだ。
いくつになっても何か目標をもち、100年の人生を楽しもうと改めて思う出会いであった。
マジックアワーも終盤に差し掛かったところで、おじいちゃんに別れを告げて
桝水高原の下り坂を駆け下りた。
今夜の宿は松江市街で予約していたので、松江市へ。
松江市はサバやおでん、宍道湖や松江城などがあり、
なんといっても日本三大美人の湯の一つである、玉造温泉があるのだ。
宿に荷物を置いて、もちろん向かう先は玉造温泉。
※玉造温泉とは
佐賀の嬉野温泉と比べると、ぬるぬる感(ナトリウム優位)が劣るが
入った瞬間にわかる肌が生き返る感覚。
戦国時代、大名たちや兵士たちがこぞって入ったと言われる玉造温泉は
肌が生き返り、次の日体の元気さ、細胞たちが元気になったのがわかるくらい、良い温泉だ。
一日で京都→鳥取→島根と一日フルに満喫したこともあり、宿についた瞬間爆睡。
県ごとに異なる雰囲気やその街が持つ独特のエネルギ―、そこに住み人たちのそれぞれもつ個性が
出会って色々話するうちに感じ取り、また新たな感性を湧き上がらせてくれる。
アイデアは移動距離に比例すると言われている。
県を高速移動しているとほとんど自分と向き合う時間なので、人生について社会について地球について
色々と考える時間となるため、人生をより俯瞰できるようになる。
これも旅の醍醐味の一つだと、感じる一日だった。
To be continue
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